【完全回答】日本に経済成長は必要か？

はじまして。老樹です。

今日は、「日本に経済成長は必要か？」という問いに対して、答えを誰にでもわかるように解説していきます。

Notice

赤枠やオレンジで枠で囲っているところは深い知識を求める方向けに書いていますので、忙しい方は基本、読み飛ばしていただいてOKです。

まず、経済成長なんておカタイ言葉。一見、私たちの生活と関係がなさそうです。

いかにもえらい政治家とか、企業の経営者にしか関係がなさそうな言葉じゃないですか。

つまり、日常生活への影響がどの程度あるのか、あまり実感が持てないことが多いんです。

それでも、あまり関係がないような日本全体の経済の動きが、実は私たちの生活や将来の幸福度にまでとても大きな影響を与えているんです。

それではさっそく説明していきましょう。

結論、経済成長は日本に不可欠です

いきなり結論から先に言いますと、今こそ、そして日本にこそ経済成長が必要です。

経済とは本来、「国民が幸せに暮らせるよう政治が行われる」っていう意味なんです。経済成長とか国の発展は、国民の幸せのための単なる手段に過ぎないということです。その経済が成長するんですから、私たちの暮らしも同時に良くなっていくはずです。

用語解説

”経済”という言葉は中国の古典にある”経世済民（けいせいさいみん）”という言葉が語源になっています。

”世を経（おさ）め、民の苦しみを済（すく）う”、すなわち「王様は国と民を幸せにするために国を統治しなければならない」ということを表す言葉です。

今では「経済＝お金」というイメージが強いですが、本来は「国民を豊かにする政治」を指す言葉だったんですね。

太宰春台

政治とは、民を済（すく）うことが目的なのだ。

なぜなら、経済成長とはあらゆる問題を解決する答えだから

経済成長すると、それだけでいろいろな問題が（※一部の問題はほぼ自動的に）解決されます。ここでいう問題というのは、

・若者の貧困化

・少子高齢化と人口減少

・外国の脅威

…etc

などです。どれも重大で深刻な問題ですが、私が最も急いで取り組むべきだと思う問題は「若者の貧困化」です。なぜなら、若い世代の貧困は少子化にも深く関係しており、労働力の不足や消費の低迷にも直結している問題です。

10秒で説明する経済成長の本質

経済成長するということは、物やサービスの生産と消費が増え、国民の所得が増えている状態のことを指します（※ただし、デフレではないことが条件になります。）

そして、生産や所得が増えるためには投資が絶対に必要だということも分かります。

投資による生産と所得の拡大プロセス

⇒経済成長

用語解説

GDP三面等価の原則

国内総生産（Gross Domestic Products）は生産面（粗利の合計）、分配面（所得の合計）、支出面（消費・投資の合計）の3つから見らことができます。これらは統計上、かならず同じ額になります。このことを『GDPの三面等価の原則』といいます。

ここで大事なことは、経済成長すると必ず国民の所得も増えるという事実です。（※統計上、必ずそうなります。）

でも皆さんは同時にこう思われるかもしれません。

30代会社員

日本は人口が減ってるんだから、もう経済成長なんてできないよ

学生

一部の人たちが儲かるだけで僕たちには関係ないよ

フリーランス

経済成長なんて考えが古いよ

これからはどんどん海外に行くべきだよ

こういった疑問にできる限り答えます。

人口が減ると経済成長できないのか

経済成長を否定する人たちが、よく口にする理由がコレです。

たしかに、人口が減れば経済成長できないような気がします。これを考える人は以下のようなロジックによるものと思われます。

「買い物をする人が減る」

↓

「物が売れなくなる」

↓

「経済なんて成長しない」

みたいな感じでしょうか。一見、正しいような気がしますよね。

それでは、世界中で人口が減っている国はみんな経済成長していないのでしょうか。”百聞は一見に如（し）かず”です。次のグラフを見てください。

引用元：【グラフ編】人口減少国の日本でも経済は成長する　/　理由：人口減少国が実際に成長しているため (fukurou.win)

自分で作るのが大変だったので、「ふくろう」様のページから拝借いたしました。上の棒グラフにある国々は、すべて人口増加率が0.9%以下です。つまり、1999年から2018年に人口が10%以上も減少している国々です。（リトアニアにいたっては21%も減っています！）

この中で、経済成長できていない国はあるでしょうか。

ないのです。

”すべての人口減少国が経済成長を遂げている”というのが揺るぎない事実なのです。

リトアニアなどは21%というすさまじい人口減少をしていながら、4%近い経済成長を遂げています。（※それに対して日本は成長率0%です。）

つまり、人口増加率と経済成長はそれほど関係していないことが分かりますよね。これらの国はなぜ経済成長を遂げているのでしょうか。答えは簡単です。これらの国は「投資を続けているから」です。逆に言えば、日本が成長できないのは、投資が十分ではないからです。

投資が経済成長へとつながり、雇用も所得も増え、若年層の婚姻率上昇へとつながり、人口も増加していくのです。

これが真実です。

日本が今後も素晴らしい国であるために、経済成長に向けて頑張りましょう。